第8回GP議事録(12月17日)
マーケ感性講座「ソーシャル時代のブランドコミュ二ティ」
講師:小西圭介 (株)電通 ブランドコミュニケーションセンター チーフC

■Introduction
Q1ブランドとは?
∟牛などにつける焼き印をブランドといっていた
∟ブランドとは、顧客の頭の中に蓄積される無形資産
∟必ずしもすべてを企業側でコントロールすることはできない
∟ものを選ぶときは、ブランドを選んでいる。ブランド=記号
∟ブランドは顧客との約束

無形=戦略的投資をしていくことで、持続的な競争優位と長期的な利益をもたらす
ex
・コカ・コーラ・・コカ・コーラのブランド価値は780億
・ロールスロイス・・BMWは6600万$で商標権を、VWグループは工場・機械を10億ドルで買った。前者のほうがキャッシュフローが大きかった

Q2ブランドは今日ますます重要になってきている。なぜか?
∟コミュニケーション環境の変化・・・世の中に情報があふれている
∟生活者の価値意識と影響力変化・・・市場が成熟してきた
∟グローバル市場におけるブランド競争激化・・・グローバルで認知があがると、ビジネスのスピードがあがる

■ソーシャル時代のブランドコミュニティ戦略
1.ソーシャル時代のブランドを読み解くキーワード
・リアルタイム消費―いつでもどこでも、ほしい時にかえる
・Onのブランド消費―いつでもどこでもつながる
・マイクロモーメント―数秒から数分の細切れの時間をつかっておこなわれる行動

2.形容詞から動詞のブランドへ
∟生活者の価値創造と共有/コラボが社会を動かす時代
∟生活者にブランドコントロールの主導権もシフト
cf,GAPのロゴ(新しいロゴにするも、ユーザーからの意見で1日でロゴをもとに戻した)

∟目に見えない資産である”ブランド”と顧客のエンゲージメントが、可視化されつつある
cf.ソーシャルプラットフォーム(google/facebook/twitter)浸透と新たなコミュニティ形成

→今までは製品+ブランド=形容詞のブランディング
→これからは人を中心に一緒に生み出していく=動詞のブランディング

3.顧客と直接つながるプラットフォーム
∟今までは会社の内部資源を使って作っていた→お客様自身を巻き込んだブランディングへ
∟パッケージビジネス→サービス・プラットフォームビジネスへ
cf,ネスレ(アンバサダー)/Budweiser12キャンペーン(ビールという商品をうるのではなく人が価値を生み出していく)
∟コクリエーションビジネス(airbnb,Uber)の新興

4.ブランド主語から顧客主語への価値転換
∟製品ではなく、その製品を通した体験を伝える
cf.オロナイン軟膏(しり100)/Amex(SmallBusinessSaturday)

5.これからのブランディング価値共創に向けて
∟価値観の共有、そして共有することによる分裂が起きている
∟ソーシャルの影響力の大きさと信頼性の問題が起こってきた時代
∟シェアリングエコノミーの時代
∟ローカル・コミュニティの価値共有
∟人間性・普遍的価値の共有・支援