第7回GP議事録(2017年11月23日)

第1部「第4次産業革命を戦う 新しい経営戦略」

講師:横塚 裕志様 (特定非営利活動法人CeFIL理事長 兼 DBIC代表)

■第4次産業革命が起きている

・世界中で第4次産業革命が起きている。
・デジタルテクノロジーによって“業界”という概念がなくなる。
・デジタルテクノロジーが新しいマーケットや新しいツールを作る。
・デジタルテクノロジーには、AI、3Dプリンター、スマートロボット、VRなどあるが、ベースはソフトウェアである。
・一番注目されているのは、自動運転技術である。自動運転が実現することによって、影響をうける産業、
破壊される産業がある。(製造業、小売業、運輸業、金融・保険業、不動産、自治体など)

■第4次産業革命の脅威

○本業が破壊される
○ライバルが誰か分からない
○技術の進化が予測できない

・「全く違うところ」且つ「世界」から、ライバルがやってくる時代になる。

■第4次産業革命の特徴

○コンピュータ・通信技術の驚異的進化
→安い値段でスピードも速い
○エコシステムによる革命(異業種が結合するソフトウェアによる無限の結合)
→1社だけでは厳しいため、各社水平連合(場)を作るようになる
可能にしているのは、ハードではなくソフトウェアだから。ソフトはすぐに繋げられる。
○情報の非対称性の逆転 顧客価値イノベーション
→企業の方が顧客より情報を持っている、が逆転する
○限界費用ゼロの社会
→タダのようなビジネスが増える。製品サービスの対価を取らないGoogleのようなサービスが増える。

■第4次産業革命下での生き残り戦略

○デジタル技術で本業をイノベーションし続ける
○顧客の新しい価値をイノベーションし続ける
○3年後の姿を描くのではなく日々挑戦し続ける
○自らを変革し続ける

■新しい経営のキー

・新しい経営のキーは「イノベーション」と「エコシステム」である
・イノベーションを起こす経営戦略
→イノベーションに関する部署を設置したり、経営者がメッセージを出すだけではイノベーションは起こらない。
イノベーションを起こす仕掛けを作らないと待っていても起こらない。

■イノベーションの実現のポイント

①お客様基点
・新ビジネス=お客様の課題を解決するコミット
・モノを売る、コトを売る → お客様の成果をコミットする
例)GE ジェット機の燃費効率5%向上をコミットする
・デザインシンキング
→顧客の潜在的なニーズを発掘し、サービスとして開発する
・リーンスタートアップモデル
→プロトタイプを作り、お客様にフィードバックをもらいながら改善していく

②世界の最新情報を知る
・日本の新聞には世界の最新情報は載っていない。世界の最新情報を知る必要がある。
・「日本はNo.1」という考えに取りつかれている人がまだいるが、実際は世界では下位に落ちている。
AIやブロックチェーンなどでは決定的に遅れている。

③成果主義人事制度の限界。社内競争がイノベーションを蝕んでいる。
・イノベーションを起こさないといけないとき、成果主義や目標設定は破綻している。
・ライバルは、社内の同僚ではない。
・考えるな、間違えろ。失敗チャレンジをよしとする企業風土の醸成。失敗する数が成功につながる。
失敗したら給料が下がる人事制度では意味がない。

④「忙しい病」からの脱皮
・「忙しくて研修に行けない」「忙しくて海外視察に行けない」と日本人は言うが、
世界のビジネスマンは「忙しい」と言わない。プライオリティをつけている。
・忙しくならない仕組みにしないといけない。

■エコシステムを育む経営戦略

・エコシステムとは、複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、
互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、
業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組みのこと。
・タテ・ヨコではなく、フラットなつながり。日本人は苦手とする。

①企業機密を意識せず語り合える場をつくる
②お客様の課題を探求する
③参加メンバーが意思決定できる権限
④参加メンバーのパッション
⑤小さくても始めよう

今までの経営でこれからもやっていけますか?
あなたの会社は10年後生き残っていますか?
明日から何をすべきですか?

第2部「利益を生む・チーム開発 ~自ら感じ、考え、行動する。~」

講師:鳥澤 謙一郎様 (トーリーコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長)

国士館大学卒。イトーヨーカー堂を経てリクルートフロームエーにアルバイトで入社。
年間最優秀賞を受賞し正社員に登用。08年起業。
多くの企業へ人間関係力アップ・チーム開発に掛かわっている。
「組織はトップの器以上にはならない」の観点からオーナー社長、二代目社長、変革リーダー向けに
和魂洋才の独自サービスでチーム活性化・一致団結、チームが強くなるサポートをしている。GP修了生。

→参加者でチーム開発に関するワークショップ実施。