第8期第1回目の講義議事録

2013年5月11日

 

【開催概要】

■人間力講座

演題:人間力とマーケティング感性

講師:山本 学

山本国際マーケティング研究所代表,当公開スクール校長

 

■マーケティング講座

演題: ソーシャル時代のブランドコミュニティ戦略

講師:小西 圭介

    電通

 

■人間力講座

「人間力とマーケティング感性」

 

イントロダクションとして、市場の意味を「いちば」と「しじょう」に分けて確認した。「いちば」とは、売り手と買い手が商品を交換する場である。

 

一 方、「しじょう」とは、需要、人口、競争、情報、物流などいくつかの要素で構成されている場である。なかでも情報は、事実そのものである informationではなく、事実を分析、検証し、学ぶことで得られるintelligenceとして捉える必要がある。「しじょう」を構成する要素 を的確に把握し、根拠を持って自らの思いを発信できる“マーケティング感性”を身に付けるべきである。

 

当 スクールの受講生には、1年間をとおして達成したい目標だけではなく、グローバルかつ野心的に実現したい目標を設定することが求められる。目標設定に あたっては、「なぜ雇用されているか」、「主要業務は何か」、「核となる職務は何か」、「生産物の信頼性は何か」、「顧客は誰か」といった視点で自分につ いて整理する必要がある。そして、目標が設定されれば、そこに至るまでに横たわる障壁や制約、必要な協力者や知識を明確にする。

 

与 えられた時間は、限られている。したがって、目標に優先順位をつけ、いくつかに絞るべきである。重要な目標に向かって、時代を先読みしながらスピーディー に前進しているる人には“人間力”が漲っているので、必ずサポーターが現われる。1人で目標を達成することはできない。信頼できる同志と、成長していこ う。

 

■マーケティング講座

「ソーシャル時代のブランドコミュニティ戦略」

ブ ランドとは、顧客の頭の中に蓄積される無形資産である。顧客は、ブランドを手掛かりに、企業や製品サービスを選択する。企業にとって、ブランドは顧客との 約束であり、ブランドをとおして価値や便益を交換することができる。したがって、企業は、ブランドに適切に投資することによって利益を得ることができる。 市場や顧客を超えて共通した期待やイメージを獲得しているパワーブランドは、事業の安定的な成長をもたらす。

 

近年、ブランドが重要になっている理由は、①情報爆発による「コミュニケーション環境の変化」、②昨日から意味・価値へのシフトした「生活者の価値意識と影 響力の変化」、③プライベート・ブランドなど「チャネルパワーの増大」、④「グローバルなブランド競争による市場淘汰」である。とくにソーシャル時代にお いては、「リアルタイム消費」、「つながりの欲求」、「関心テーマの連鎖」、「人を介した発見・共有」といった特徴が認められるので、ますますブランドを 通した価値提供の重要性が上がっている。

 

ま た、情報発信・価値創造の主体として、ますます生活者の役割が強化されている。今後は、企業と生活者のコラボレーションが、社会を動かしていくことにな る。ブランドが、プロダクトやイメージの価値を保証してい時代から、関係・体験価値やコラボレーション価値を提供する時代に移っているのである。顔の見 える顧客と直接つながることによるブランディング、このことを十分に意識してビジネスを進めていくべきである。形容詞のブランディングから動詞のブラン ディングへと時代はシフトしており、価値の共創ができなければ、ブランドの資産価値は上がらない。