第6回GP議事録(10月15日)

第1部 人間力講座①「グローバル時代におけるリーダーの器」
講師:ビジネスコーチ株式会社  常務取締役チーフHRビジネスオフィサー 吉田 寿

導入:
HR界では2010年が区切り。「グローバル人材」が叫ばれるようになった
女性活躍推進、高齢者処遇。LGBT…etc.
「ダイバーシティ」の流れになってきた
ダイバーシティマネジメントは日本企業の現在の課題
人事をする上で一番大切なもの=「志を同じにする」こと
グローバルにやっていくためには、尚更、志を同じにすることが大切になってくる

アジェンダ
1.日本企業はこのままでは勝てない
2.グローバル人材育成への大転機
3.グローバルに適用する「人間力」を磨く
日本が亡びるとき?~英語の世紀の中で~
日本の人口予想 9515万人(2050年)、4771万人(2100年) ※国土交通省資料
このまま何も策を講じず同じ割合で人口が減り続けると
∟1500万人(2150年)となる予想がされている
∟過去400年かけて1億人越えした人口が、向こう150年で江戸時代の頃の人口数に戻る想定
・生産年齢人口の顕著な減少
・世界経済における日本のプレゼンスは低下していく
∟世界競争力年間 日本は20位以上も下落
「パラダイス鎖国」
∟日本にいれば安心だし暮らしていける。海外に行く必要などない。という考え
∟ビジネスパーソンの3人に2人は海外勤務したくない、
・グローバル組織の基本理念
∟「分業」「自律」「共存」日本人以外も含めた協業は不可避
・グローバル人材マネジメントのインフラ(タレントマネジメント)

以下3点が必要
1.グローバル・グレード制
2.グローバル人材データベース
3.適所適材(タレントマネジメント 資質能力の高い人材)
∟どのポジションにどの人材をつけるか考える為「適所適材」と呼ばれる

・グローバル人材の定義
∟世界的な競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などをもった人間
・グローバル人材の要件
1.仕事力 卓越した専門性、知的資本(国内だけでなく海外にも通用する専門性)
2.人間力 パーソナリティ、人間関係資本(人間としての魅力)
3.語学力 グロービュシュ(海外で話されている英語の75%は非ネイティブ)
例:とある企業のグローバル人材要件
まずは、ストレス体制、前向きな姿勢、楽観的思考の3点を重要と考える

・真の「マネジメント」と「リーダーシップ」を身に着ける
「マネジメント」
∟本質的役割(ミッション)=現状を維持・拡大する
∟課題解決プロセス
1.企画の立案と予算策定
2.組織化と人材配置
3.コントロールと問題解決
「リーダーシップ」
∟本質的役割(ミッション)=組織を変革する
∟課題達成プロセス
1.針路の設定
2.人心の統合 (自分についてきている人の心を束ねること)
3.動機付けと啓発

・日本人が民族的に弱い3つのポイント
1.異文化マネジメント
∟企業文化の変革、異文化社員マネジメント
2.プレゼンテーション
∟コンセプトリーダーシップ、異文化へのアクセス
3.ネゴシエーション
∟交渉のストラクチャリング、交渉術の戦略性
・グローバルダイバーシティにおける関係性を重視する
「成功の循環モデル」~関係性の質→思考の質→行動の質→結果の質~
∟組織は人の集まりであると同時に「関係性の集まり」でもある
∟人間関係の質が高まると、会話や対話を通じてアイディアが生まれ、それにともなって行動の質が高まり、結果の質につながる。海外においてもこの考えは変わらない
・人間力とは
∟生まれ持つ性格や資質を基礎とし、仕事で培った能力、経験を加味して表現する対人影響力
∟対人関係の中で「結果」に結びつく絶対的要素となる
∟努力次第で後天的に身に着けることができるもの
・成果創出の成否を分かつのは「人間力」
∟通常の人材評価モデルに「人間力」を加味すると…
発揮能力、活動・プロセスに加えて「人間力」を評価し、成果・結果を評価するモデルとなる
・人間力を磨くために必要なこと
大志を抱く
成功を確信する
努力を重ねる
情熱を持つ
意欲を燃やす
人格を高める
・キャリア・パースペクティブを描く
キャリア・アンカーを出発点として、キャリア・デザインに基づく仮説検証行動を何度も繰り返し、最終的キャリア・ビジョンを実現する(※キャリアに関し、30年以上先のことを見据えること)
・心の豊かさが「人間力」を高める
・職業人生のVSOPモデル
20代 Vaitality 活力
∟どんな仕事も貪欲に食らいついて経験。好き嫌い、得意不得意がわかってくる
30代 Speciality 専門性
∟自分の得意技を磨き、徹底的に仕事に挑み成果を出す
40代 Originality 独自性
∟視点を高め自分なりのリーダー・スタイルを確立する
50代 Personality 人間力
∟完成の域にもっていく。経営は人間学。人間力を完成するべく挑み続ける。
60代 Philosphy 哲学  自分の哲学をもつ